「ストレス性睡眠障害」は慢性化させない
眠れないことを気にしているうちに、しだいに悪循環にはまっていく「精神生理性不眠」では これといった具体的な原因がみあたらないことも多いのに対し、 「ストレス性睡眠障害」では、不眠の原因となるストレスがはっきりとしています。
環境の変化、日常生活中のイライラや緊張、不安、葛藤などは、 ストレスとなって自律神経を興奮させやすく、不眠の原因にもなります。 多くのストレスの原因は一過性のもので、新しい環境にも慣れ、イライラ、不安、葛藤の もとの問題が解決されればストレスは軽減され、不眠も解消します。
ところが、心的外傷後ストレス障害(PTSD)のようにストレスの原因になる経験が 強烈であったり、更年期などで本人のストレスに対抗する力が弱っていたり、 一過性の不眠に誤った対処法をとったりしていると、慢性の不眠症に移行する危険性も あるので注意が必要です。 安易にアルコールに頼って眠ろうとすれば、かえって睡眠の質を低下させたり 途中で目が覚めてしまったりと逆効果になることも。 また、眠れないからといって深夜まで起きていれば生活リズムが乱れて 日常生活にいっそう支障をきたすようになり、さらなるストレスを抱えることになりかねません。
ストレスが原因による不眠症を慢性化させないためにも まず、原因となったストレスはなんなのか、家庭や仕事、人間関係など、 ストレスの要因として思い当たることがあれば、少しでも負担がかるくなるように 解決策をとることが必要です。原因そのものを解決することは無理でも親しい友人に 話しを聞いてもらうだけで、ストレスが軽減されることも多いものです。
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