ぬるめのお湯でしっかり入浴
「入浴」は手軽にできる効果的な安眠対策法です。
安眠のためには、シャワーよりもゆっくり入浴する方が効果的です。
じっくり時間をかけて、お風呂につかると体のすみずみまで血行がよくなります。
しっかりと全身が温まると、皮膚の表面から熱が放散され、脳や体の深部体温が下がる準備を始めます。
眠気は体温の下がり始めに起こりますので、お休み前1時間前くらいにしっかり体を温めておくことが良いのです。
深い眠りのための入浴法としては、38℃~40℃のぬるめのお湯に、20分以上つかり、体の芯から温まることです。
筋肉残りがやわらげられ、リラックス効果も得られます。
熱いお湯の場合、かえって目が覚めてしまうため、安眠の妨げとなってしまう場合があります。
■交感神経系と副交感神経系
自律神経には、交感神経系と副交感神経系と2種類あり、シーソーのようにうまくバランスしています。
活発に活動している日中は、人を「興奮させる」交感神経が優位に機能しており、全身はある種の緊張状態で神経は高ぶっている状態です。
一方、自宅でリラックスしているときは、副交感神経系が優位になってる状態です。入眠のためには、副交感神経が優位になった状態が必要です。
40度以上の熱いお風呂に入ると、交感神経系を刺激し血圧も上がってしまいます。そのため、寝つきを悪くしてしまうのです。
どうしても熱い風呂が好きな人は、寝る2時間前までに済ませると良いでしょう。体温が下がり、副交感神経系にスイッチが切り替わるまでに2時間程度の時間を要するためです。
逆に考えれば、一日のスタートに気合いを入れたいときは、朝一番に熱い風呂に入れば、一気に交感神経系にスイッチが入ります。
■シャワーの上手な利用法
お風呂に入らず、シャワーだけで済ませてしまう人がいますが、快眠のためにシャワーは決して入浴の代わりにはなりません。
体の表面を一時的に温めているだけに過ぎず、体を「芯」から温めることができませんし、シャワーの勢いが皮膚を刺激して脳が覚醒に向かいます。
また、全身の筋肉の緊張を開放することができないため、寝つきが悪くなってしまいます。
しっかりと湯船に浸かって体を温めながら、ゆっくりと副交感神経系が優位に働くようにします。
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